那智黒石鏡

MELAN KAORI

那智黒石で「鏡石的なもの」をつくり、伴に那智山を巡礼したあと、那智駅に設置する。現在よく知られている鏡が生まれる以前に存在していた鏡的なものや、現在の鏡がなくなってしまっても存在するであろう鏡的なものに思いを馳せて「鏡的なもの」をつくることに興味があるというMELAN。現在主流となった銀膜とガラスの鏡が発明される以前に発見されていた鏡的な素材、そして未だかつて鏡にはなりえなかった素材に注目することで、太古から未来にまで想像が及ぶ小品をつくることが目標。石を磨く行為、鏡を見つめる行為を熊野の旅人にまつわる事例や修行をリサーチしながら、神妙に実現して行く。