ライブペインティング

山本祐也

私は、最近高校時代に言われた美術の先生の言葉を思い出した。
「 無の心で好きなようにかけ」
今思ってみれば、この言葉が絵画との出会いの原点といえるかもしれない。私は、高校二年まで絵画とは、無縁だった。なぜかといえば、絵画=風景画、人物画のイメージしか印象になかった。つまり、絵画=決められたものを的確に描くというイメージの先入観が、それまであった。しかし、その時出会った美術の先生は、「規制」という言葉ではなく、「自由」という言葉を私に教えてくれた。絵の自由という言葉や自由な表現の楽しさを知った私は、油絵を続けて今年で11 年目になる。主に抽象表現で、色彩と線で描く作品が多い。今では、キャンバスに自分の心を描くんだという気持ちで制作活動に取り組んでいる。又最近では、画家白髪一雄の豪快で情熱的な作品に感動を覚えた。また自分と同じ障害を持つ画家、浅井力也の存在も自分にとって大きいといえる。筆以外の道具も使い今までに誰もやったことのない方法で、描いてみようという楽しさも覚えた。また絵画は、自分にとっての感情表現やコミュニケーションツールとして欠かせない物となっている。
また絵画を通して、人間関係のつながりができたことも私にとって非常に大きいことだといえる。たくさんの人たちに自分の絵を見てもらい、励ましの言葉をかけて頂く、これほどうれしいことはないと思っている。支えていただいている全ての方々に感謝の心でこれからも初心を忘れず、見ていただく方々に感動を与えられるような作品を描いていきたいと思っている。